高圧噴射撹拌工法は、地盤改良工法の一種で、地中で液体の固化材料等を高速で噴射し、土と混合撹拌して固結体を造成する工法です。
超高圧硬化材+空気を二重管ロッドの先端に装着したモニターから噴射させ、回転・引き上げすることにより地盤に1000mm~2000mmの円柱状の改良体を造成します。
高圧噴射撹拌工法は、道路、鉄道、堤防などの盛土の安定化、構造物などの基礎支持力の確保、掘削時のヒービング防止に用いられる工法です。
高圧噴射撹拌工法の施工フロー
1.杭芯セット
施工機を移動し、所定の打設位置に合わせます。
2.掘削開始
先端翼を回転させて掘削を開始します。
3.引き抜き、セメントミルク注入開始
所定深度に達したら先端処理を行い、引き抜きと同時にセメントミルクを撹拌注入していき、所定量のセメントミルクを注入し、撹拌混合しながら先端翼を引き抜きます。
4.打設完了
杭頭部を入念に行い、完了。
高圧噴射撹拌工法のメリット
高圧噴射撹拌工法のメリットとして、以下の点が挙げられます。
- 25m以浅の比較的ゆるい地盤に適しています。
- 施工機械・プラント設備がコンパクトです。
- 小さな削孔径で、大きな改良径が確保できます。
- 密着性に優れた改良が可能です。
高圧噴射撹拌工法のデメリット
一方で高圧噴射撹拌工法のデメリットとして、以下の点が挙げられます。
- 改良体の圧縮強度の確認が28日後になるため、手戻りになる可能性があります。
- 撹拌のムラがあった場合、改良箇所が非連続になります。
- 改良体の径の確認方法があいまいになる可能性があります。
こうした注意点もあるため、施工する際はこうした点に注意して品質管理を行う必要があります。
まとめ
高圧噴射撹拌工法について解説してきました。高圧噴射撹拌工法は地盤改良工法の一種で、地中で液体の固化材料等を高速で噴射し、土と混合撹拌して固結体を造成する工法です。
コンパクトな施工機械で、大口径の改良体を得られるというメリットがありますが、デメリットもあるため、施工上の品質管理において注意が必要です。
今回の記事は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。
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